2013年7月25日、
大阪市立自然史博物館の林学芸員を中心とする日本とドイツの研究チームによって、
鎧竜(よろいりゅう)の成長について、一つの論文が発表されました!
これまで鎧竜は、子供から大人にかけて鎧が発達していくことが知られています。
今回の研究では、骨の断面を顕微鏡で観察してみると、骨を溶かしたり成長を遅くして、鎧竜が装甲を作っていたことが分かりました。
かなり苦労をして鎧を作っていたようですね!
今回、足寄動物化石博物館は鎧竜のCG制作で協力しました。
復元画では、鎧竜の大人と子供を描くことで、その装甲の成長を示すことが目的です。
復元画を描くには、色々な方法があると思いますが、
今回は、油粘土で模型を製作し、それを参考にCGソフトでトレースするように描く方法を取りました。こうすることで、複雑な動物も比較的簡単に描くことができます!
上の写真はCGの参考にした油粘土製の模型です。
上のイラストはその制作工程を示しています。
左下段→右下段→左中段→右中段→左上段→右上段の順で、林学芸員監修の元、エウオプロケファルスの復元画を描きました。
エウオプロケファルスの復元画は、一般的には、背中側の装甲しか描かれません(わき腹や脚には密な装甲は描かれないのが普通です。)。それは、背中の鎧がきれいに保存された標本が知られている一方、わき腹や脚の装甲だと分かる鎧の化石が見つかってないからです。
しかし、化石で見つかってないだけで、あったかもしれません。鎧があることで知られるアルマジロはわき腹にも体を覆うように装甲が発達しています。また、わき腹や脚の装甲がきれいに保存された別種の鎧竜(サイカニア)の化石も見つかっています。
そこで今回の復元画では、サイカニアの鎧の配列を参考に、わき腹や脚にも密な鎧をつけて復元しました。
さて、実際はどうだったんでしょう?
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