2002年7月7日日曜日

第2回化石教室実施

「化石教室」第2回目は“500万年前の貝化石”と題して阿寒町飽別で行われました。ここの地層は 阿寒層群、古潭層(こたん)で冷たい海に堆積した砂岩・泥岩層。時代は鮮新世(十勝では本別層・駒畠層などと同時代)、およそ 500万年前くらいです。

“夏は来ぬ!” 台風5号の影響で全道的に東西に広がる雨、さすがに、今日は中止にせざるをえないかもしれないと思いつつ出勤。館内事務室にも(今日は実施するのかとの)電話の雨・あられ。
館長は‘降水確率50%以下なので実施する’と電話対応。
集合場所に近づく程、雨足は強くなり、実際の参加者はどの位になるのか心配になったものの、現地では雨もほとんど上がってくれました。前回同様に全5回の内の1回、(今回は鮮新世)年代を理解してもらい、化石を採集しました。
今回、周辺に住んでいる人には一目瞭然の悪天候にも関わらず、沢山の参加者があったこと、参加者の年齢層に偏りがないというのも
単に、TV放映の影響だと言われる、一過性のものだけではないと推察されます。
実年・熟年の参加者の中には‘あしょろ探検隊・探鳥会’で顔見知りになった人もいて‘化石教室’を自然と触れあう、一つの機会と考えておられる様です。(うれしいことです)
化石の採集の時、私より年上の女性の方から質問を受けました。
‘化石掘りは初めてで、どの化石が貴重なのかわからない。おもいので、貴重なものだけ持って帰りたい。’
化石の埋まっているブロックを小さくしながら、私は答えた。
‘“初めて見つけた化石”と言うことが貴重なんです。’
「おもいので・・・」が「おもいでの・・・」に変わった瞬間を、彼女の笑顔で感じました。

フィールド相手の行事のため、実施する・しないは、今回の様な天候の時に連絡を徹底させることには難しさを感じます(直前に60人に連絡を取り合う手だてを模索中)集合してから、中止も当然あり得ます。
次回は、8/11(日)足寄町モラワン地質調査の予定です。

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